簿記

【簿記】売掛金の仕訳!売上計上や小切手・現金で回収した時の具体例を紹介!

【簿記】売掛金の仕訳例をご紹介

今回は簿記の勘定科目の一つ『売掛金』を使った仕訳についてお話します。

掛け(後払い)で商品を販売した時に使用する勘定科目『売掛金』。

簿記では売掛金科目を使ってどのように仕訳をしていくのでしょうか?

売上計上や小切手または現金回収した時の仕訳例を流れに沿ってご紹介します。




Contents

売掛金の仕訳をするための予備知識

仕訳をする前に売掛金についておさらいしておきましょう。

簿記での売掛金とは:

・売掛金…商品を掛けで売った時に将来お金を受取ることのできる権利

になります。

掛けで商品などを販売すると後日まとめて代金を受取ることになります。

売掛金についての詳細はこちらでも解説していますので、気になる方はチェックしてみてくださいね。

>>売掛金の意味や定義をわかりやすく解説します!

 

売掛金の仕訳(売上と回収)

売掛金は資産のグループになります。

売掛金は資産の勘定科目

ですので、仕訳をする時には:

・売掛金が増加した時は左側(借方)
・売掛金が減少した時は右側(貸方)

に記入していきます。

それでは売掛金勘定を使った仕訳を実際にやってみましょう!

売掛金の仕訳例1:掛けでの売上1

さいたま商店に商品を9,800円で販売し、代金は月末に受け取ることになった。

この時の仕訳をしてみましょう!

 

商品を掛けで売り上げた時の仕訳です。

商品を売り上げたので、収益科目である売上を右側(貸方)に記入します。

借方 金額 貸方 金額
    売上 9,800

掛けで売り上げたので売掛金科目を使います。

売掛金は資産です。増加した時は左側(借方)に記入します。

借方 金額 貸方 金額
売掛金 9,800 売上 9,800

これで商品を掛けで売上げた時の仕訳は完成です。




売掛金の仕訳例2:売掛金を現金で回収

さいたま商店に対する売掛金9,800円を現金で回収した。

 

売掛金を現金で回収した際の仕訳です。

現金が増加したので、左側(借方)に記入していきます。

借方 金額 貸方 金額
現金 9,800    

売掛金を回収したので、減少させます。

売掛金を減少させる時は右側(貸方)に記入します。

借方 金額 貸方 金額
現金 9,800 売掛金 9,800

以上で売掛金を現金で回収した時の仕訳は終了です。

売掛金の仕訳例3:掛けでの売上2

千葉社へ商品520,000円を売り上げ、代金のうち、150,000円は現金で受け取り、残りは掛けとした。

 

商品を売上げたので右側(貸方)に売上を記入します。

借方 金額 貸方 金額
    売上 520,000

代金のうち、150,000円は現金で受け取っています。

借方 金額 貸方 金額
現金 150,000 売上 520,000

残りは掛けとしたとありますので、売掛金を使います。

金額は370,000円(520,000円-150,000円)ですね。

借方 金額 貸方 金額
現金 150,000 売上 520,000
売掛金 370,000    

これで現金と掛けで売上げた時の仕訳は完成です。

売掛金の仕訳例4:売掛金を小切手で回収1

千葉社に対する売掛金370,000円の回収として、千葉社振出しの小切手を受け取った。

 

売掛金を小切手で回収した時の仕訳です。

千葉社が振出した小切手を受取ったので、他人振出しの小切手を受取ったことになります。

他人振出しの小切手は現金として扱います。

※関連記事:小切手の仕訳は現金か当座預金どっち?覚えずにイメージしよう!

借方 金額 貸方 金額
現金 370,000    

代金を回収したので、売掛金を減少させます。

売掛金を減少させる時は右側(貸方)に記入します。

借方 金額 貸方 金額
現金 370,000 売掛金 370,000

以上で掛代金を小切手で回収した時の仕訳は完成です。

売掛金の仕訳例5:掛けでの売上3

新宿社へ商品220,000円(全額掛け)を売り上げた。

商品の発送費用1,000円(当社負担)は現金で支払った。

 

まずは仕訳例1や3と同様に売上と売掛金の仕訳をしていきます。

借方 金額 貸方 金額
売掛金 220,000 売上 220,000

当社負担の発送費を現金で支払ったとありますので費用である発送費を増加、資産である現金を減少させます。

借方 金額 貸方 金額
売掛金 220,000 売上 220,000
発送費 1,000 現金 1,000

これで掛けで商品を売り上げ、発送費を現金で支払った仕訳は完成です。

売掛金の仕訳例6:売掛金を小切手で回収2

新宿社に対する売掛金220,000円を小切手で回収し、ただちに当座預金に預け入れた。

 

代金を小切手で回収しましたが、ただちに当座預金に預け入れたとありますので、当座預金を増加させます。

借方 金額 貸方 金額
当座預金 220,000    

掛代金を回収したので、売掛金を減少させます。

借方 金額 貸方 金額
当座預金 220,000 売掛金 220,000

以上で売掛金を小切手で回収し、ただちに当座預金に預け入れた時の仕訳は終了です!

 

【売掛金の仕訳!売上計上や小切手・現金で回収した時の具体例を紹介!】のまとめ

【簿記】売掛金の仕訳例をご紹介しました

簿記の勘定科目『売掛金』を使った仕訳をしてきました。

掛けで商品を販売し、現金や小切手で代金を回収する流れをご紹介しました。

今回は売掛金に関しての基本的な仕訳をしてきましたが、慣れてきたら応用問題にもチャレンジしてみましょう!

 

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