今回は仮払金と前払金の違いについてのお話をします。
簿記の勘定科目って同じようで、意味が違うものってけっこうありますよね?
この仮払金と前払金も同じ資産のグループに属していて、でてきても違いをパッと説明できないことがありました。
でもこれを基準に考えると違いを判断しやすい!というものがありますので、ご紹介します。
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仮払金と前払金の違い
それではさっそく仮払金と前払金の違いについての説明をしていきます。
一見わかりずらい科目同士ですが、それぞれの意味をしっかり理解すれば、違いがわかります。
違いを判断するポイントは用途や金額が決まっているかどうかです。
仮払金も前払金もお金を先に支払った時に記帳するものです。
ただ、2つの科目には異なる点があります。
それは使用用途や金額が決まっているかどうかです。
前払金は使用用途や金額が決まっていますが、仮払金はまだ何にどれくらい使うかはっきりしていない時に使いますよね?
この用途や金額が決まっているかどうかにポイントをフォーカスして違いをみていきます。
では詳しく見ていきましょう!
違い1:前払金は用途や金額が決まっている
前払金は商品を購入する際、手付金を渡したときに使う勘定科目。
「この商品を購入しますので、先にこれだけ代金を支払っておきますよ。」
みたいな感じです。
より具体的な例を出すと:
「商品Aを300,000円分予約注文して、手付金として5,000円支払った。」
なんて時に前払金は使われます。
これを先程お伝えした、用途や金額が決まっているかという判断基準で見てみるとどうでしょうか?
「はい」、決まっていますよね。
Aという300,000円する商品を注文したうえで、前払金として5,000円払っています。
なので、前払金はすでに用途や金額が決まっている時に使います。
違い2:仮払金は用途や金額が決まっていない
今度は仮払金です。
仮払金は概算額を先渡しした時に使います。
仮払金の説明はこちらでもしていますので、よかったらチェックしてみてくださいね。
テキストや問題集を見ると従業員が出張に行く際に概算額を渡したというシチュエーションでよく使われますよね。
ではこの仮払金。
用途や金額は決まっているのでしょうか?
答えは、「いいえ」ですよね。
従業員が出張に行くときには何にいくら使うかはっきりしていません。
だから、概算額を渡しています。
仮払金は仮の概算額を払ったから仮払金なんですね。
用途や金額が確定していない時は仮払金を使います。
余談ですが、以前私が仮払金の意味を調べた時に書いてあって文言。
【仮払金は前払いするときに一時的に使う勘定科目のことです】
これをみて、前払いと書いてあったので、前払いするときは仮払金を使うんだなと勘違いしたことがありました(笑)。
ほんと、日本語ってむずかしいですよね(笑)。
仮払金と前払金の違いを理解しよう

このように前払金は前払いでも使用用途や金額が確定した時に使う科目。
仮払金はお金を先に出すにしても、用途や金額が決まっていない時に使います。
これがわかるだけでも違いがしっかり理解できるのではないでしょうか?
今回は簿記の勘定科目である仮払金と前払金の違いを理解するポイントを解説してみました!