仮払消費税と同じように税抜きで計上する際に使用する仮受消費税。
今回はそんな仮受消費税を簿記初心者でもわかるように解説します!
簿記を習いはじめて間もない方は仮払消費税がなぜ負債勘定になるの?
と疑問に思う方もいらっしゃいますので理由を調べてみました!
仮受消費税とは何?
まず仮払消費税とはどのようなものでどんな時に使う勘定科目なのでしょうか?
簿記で税抜き方式で仕訳をする際に使う科目です。
商品を仕入れた時に代金を支払いますが、その代金の中には消費税が含まれています。
商品を購入した際に支払った消費税を仮払消費税と言います。
逆に商品を売り上げた際にも受け取った代金の中に消費税が含まれています。
それが【仮払消費税】なんです!
仮受消費税と仮払消費税の差額
そして決算の際に仮受消費税と仮払消費税の差額を求めます。
ちなみにその差額のことを未払消費税といいます。
【仮受消費税-仮払消費税=未払消費税】
※でも、もし仮払消費税より仮受消費税の多かったら未収消費税という科目で処理します。
仮受消費税が負債である理由
消費税は買い物などで消費した人、つまりお客さんが国に支払うようにはなっていないんです。
企業がお客さんの代わりに国に納めるような仕組みになっています。
先ほどお伝えしたように、仮受消費税は商品を販売した時に受け取る消費税です。
その消費税は仮払消費税と相殺して国に納めるとお伝えしました。
つまり消費税を後日、国に支払う義務があるということになります。
負債は何かをしなかればいけない義務です。
なので仮受消費税は負債になるのです!
※逆に仮払消費税がなぜ資産なの?と疑問に感じる方はこちらを参考にしてみてくださいね。
>>仮払消費税が資産なのはなぜ?納得できる考え方を調べてみました!
仮受消費税の仕訳方法

仮受消費税の仕訳は商品を販売した時に発生します。
例えば、N店が税抜きで2,000円の本を販売したとしましょう。
そして代金2,200円は現金で受け取ったとします。
その時の仕訳は
借方 | 金額 | 貸方 | 金額 |
現金 | 2,200 | 売上 | 2,000 |
仮受消費税 | 200 |
となります。
資産である現金は借方(左側)、収益である売上げは貸方(右側)になりますよね。
そして、先ほどお話ししたように仮受消費税は負債になります。
ですので、貸方(右側)に200円(2,200円‐2,000円)と記入すれば貸借が一致します。
これで仕訳完了です!
また、仮受消費税と仮払消費税はあくまで仮の勘定科目です。
決算の時に相殺して、支払う消費税額(未払消費税)を算出しなくてはいけません。
例えば、決算時の仮受消費税が200円で仮払消費税が20円だったとします。
消費税を算出する際に資産である仮払消費税を減少させるので、貸方(右側)に仮払消費税20円とします。
それと同様に負債である仮受消費税も減少させるので借方(左側)に仮受消費税200円とします。
その差額180円が負債勘定である未払消費税になります。
仕訳をすると
借方 | 金額 | 貸方 | 金額 |
仮受消費税 | 200 | 仮払消費税 | 20 |
未払消費税 | 180 |
となり、仮受消費税と仮払消費税は消滅し未払消費税が残ります。
そして、後日消費税を納付して未払消費税がなくなるわけです。
仮受消費税の仕訳についてはこちらでも解説していますのでどうぞ!
「仮受消費税とは?なぜ負債なのか理由を調べてみました」のまとめ
仮払消費税は税抜き方式の仕訳をする際に使い、商品を売った時に一時的に預かるものです。
消費税はお客さんに代わって販売した企業やお店が国に支払うものです。
仮受消費税は後日支払わなくてはいけない義務になりますので、負債と覚えておきましょう!