税金

一括償却資産は固定資産税の申告対象?個人のパソコンはどうなの?

12月に入ってから役所から固定資産税の申告書が届きました。

以前、副業をするためにパソコンを購入したので届いたのでしょう。

ちなみにそのパソコンは3年一括償却というやり方で計上しています。

そもそも個人個人事業主パソコンを購入した場合は固定資産税の申告対象になるのでしょうか?

役所の税務課に訪問して色々聞いてみました!




Contents

固定資産税と一括償却資産とは?

そもそも固定資産とは耐用年数が1年以上あり、購入したときの金額が20万以上のものをいいますよね。

貸借対照表では資産の項目に該当します。

対象となるものは土地や建物はもちろん、機械類や工具・部品・机・いすなどさまざまなものがあります。

もちろんパソコンも固定資産税の対象になります。

そしてパソコンなどの通信機器は使っているとだんだん劣化をしていきます。

このように使っていると価値が減っていくもの(減価償却資産)は国が決めた商品の使用可能期間(耐用年数)に応じて、何年かに分けて費用として計上(減価償却)していくんです。

例えばパソコンの場合、国が決めた使用可能期間は4年ですね。

ですので150,000円で購入したパソコンで均等に計上した場合(定額法)、毎年37,500円で費用計上していきます。

たいして、一括償却は耐用年数に関係なく、3年間で均等に費用計上します。

150,000円で購入したパソコンの場合、毎年50,000円で計上することになります。

ちなみに一括償却資産は購入した価格(取得価額)が20万円未満の固定資産が対象になります。

・固定資産(減価償却資産)…耐用年数に応じて減価償却をする
例)150,000円のパソコンを定額法で計上する場合、4年間にわたり毎年37,500円で費用計上する

・一括償却資産…3年間で均等に3分の1ずつ経費計上する
例)150,000円のパソコンを3年間にわたり毎年50,000円ずつ経費計上する

 

固定資産税について問い合わせるために役所を訪問

役所から届いた申告書の中身を見てみると「申告の手引き」「償却資産申告書」「種類別明細書(増加資産・全資産用)」「種類別明細書(一覧表)」というものがありました。

償却資産申告書は名の通り償却資産を申告する用紙ですね。

前年度になくなった資産がある場合や以前に記入した資産の内容に間違いがある場合は種類別明細書(一覧表)にその内容を記載するようになっています。

また、資産が増加した場合は種類別明細書(増加資産・全資産用)に全資産を記入します。

私の場合は償却資産が増えたり減ったりしたわけではないので、償却資産申告書だけ記入して、いざ役所の税務課を訪問しました!

 

一括償却資産は固定資産税の申告対象?




私
自宅に固定資産税の申告の案内が届いたのでその内容についてお伺いしたいのですが。

すると、年配の男性が出てきて対応をしてくれました。

 

私
固定資産の申告の案内が届きました。私はおととしパソコンを140,000円で購入し、一括資産として処理しています。固定資産の申告は必要なのでしょうか?

役所の担当者
役所の担当者
一括償却資産にかんしては申告の必要はありません。

えっ!?

一括償却資産の場合は、固定資産の申告の対象にはならないようです!

なぜ固定資産税の申告書が届いたのか?

ではなぜ、申告の案内が届いたのでしょうか?

記憶をたどってみると思い当たることがありました。

そういえばパソコンを買った時、役所に償却資産の申告の要否を聞いたら申告をする必要があるとの答えでした。

ですのでパソコンの購入をした時に償却資産の申告をしていたんです。

その時に一括償却資産と伝えたかと思うのですが、もしかしたら役所の担当の方が勘違いをしたのかもしれません。

私
だとしたら、もう固定資産税の申告はしなくていいですよね。

役所の担当者
役所の担当者
そうですね。では償却資産の取得価額を0にしましょう。

役所の担当者
役所の担当者

償却資産申告書の「前年前に取得したもの」の箇所に140,000円と記入し、「前年中に減少したもの」の箇所にも140,000と記入し合計を0にして下さい。そして、備考欄に「一括償却の為、償却資産の申告はなし」と記入してください。

ということで私の固定資産に関するすべての手続きは終了しました。

固定資産税申告の案内をよく読んでみると

申告書の案内を見てみると「申告の必要がない資産」の中に、

・取得価額20万円未満の償却資産を、税務会計上3年間で一括償却しているもの

とありました。

ここからも一括償却資産は固定資産税の申告の必要がないということがわかります。

さらに読み進めていくと

・課税標準となるべき償却資産の合計が150万円未満の場合は課税されません。

とありました。

ということは償却資産を持っていても150万円未満なら課税対象ではないということですね。

ただ、免税になるかどうかはその市町村が判断するので資産が多い少ないにかかわらず申告はして下さいともありました。

一括償却資産…固定資産税の申告の必要はない

150万未満の償却資産…課税されないが申告は必要

 

「一括償却資産は固定資産税の申告対象?個人のパソコンはどうなの?」のまとめ

一括償却資産は固定資産税の申告の対象にはなりません。

もし、一括償却資産しか保有していないのに固定資産税の申告の案内が届いたら資産の明細をチェックしてみましょう。

そして明細に一括償却資産として取り扱っているものがあったら、償却資産の対象から外す
手続きをしましょう。

今回は私が実際に経験したお話をさせていただきました。

もし個人や個人事業主の方がパソコンを保有し、一括償却資産として取り扱っているなら申告の必要はありませんのでご安心ください。

でも償却資産として保有しているものは例え少ない金額でも申告してくださいね。

参考になれば幸いです。