簿記

前受金が負債なのはなぜか理由を解説!覚えるしかないと思っている方へ

今回は簿記の勘定科目「前受金」が負債なのはなぜなのか理由について調べてみました。

簿記のホームポジションってはじめは理解しづらいです。

でもこれって覚えるしかないのでしょうか?

そんなあなたのために、前受金が負債であることが理解できるように要点をまとめてみました!




Contents

前受金はなぜ負債なのか理由を解説

商品やサービスなど、注文を受けた時に代金の一部や全部を前もって受け取った際に使う勘定科目である前受金。

もしまだ、前受金がどんなものなのかいまいちしっくりこないという方は別の記事で解説していますので、見てみてくださいね。

>>【初心者向け】前受金の意味や定義・使い方をわかりやすく解説!

この前受金。

中には資産のグループや収益のグループと間違ってしまう方もいらっしゃるようです。

しかし、この前受金は負債(流動負債)の勘定科目になります。

ではなぜ前受金が負債なのか理由を5つにまとめてみましたのでご覧ください。

商品を引き渡す義務を負っている

前受金を受け取った時、内金や手付金として代金をもらいます。

ただ、まだ商品やサービスを提供していない状態です。

負債は借金などでイメージされているように、後日支払いをしなければならない義務(債務)のことです。

ただ、負債はお金の返済義務だけでなく、債権者にたいして一定の行為をしなければいけな義務もあります。

手付金や内金をもらった時点で商品やサービスを引き渡す義務が生じますので、前受金は負債の勘定科目と言えます。

将来の資産の減少が予想される

さらに負債には将来の資産の減少が予想されるものという定義があります。

商品を予約販売した際に受け取る内金や手付金は代金をもらった時点で、後日資産である商品を渡さなくてはいけません。

前受金を受取った時点で資産の減少が予測されますので、前受金は負債であると考えることができます。

商品がキャンセルになった場合の返金義務

新作のDVDを予約注文した場合を考えてみましょう。

DVDの予約をした際に、代金の一部である500円を現金で先に支払ったとします。

ただ、もし販売店側が何らかの理由でこのDVDを販売できなかったとします。

その際、その販売店はお客さんに500円を返金する義務を負うわけです。

こういうことからも、前受金は負債があることがわかりますね。




預かったり、借りたりしている状態

何度も言いますが、前受金は代金の一部または全部を受取ったけど、まだ商品は提供していない状態です。

受取った代金は商品を提供するまではまだ販売者側のものとは言えないという考え方もできます。

言ってみれば、代金を預かったり、借りたりしている状態に近いですよね。

ですので、預り金や借入金が負債なのと同じように前受金も負債であるという考え方です。

売掛金のマイナスというイメージで考える

例えば5,000円の商品を掛けで売上げたとしましょう。

その際の仕訳は:

借方 金額 貸方 金額
売掛金 5,000 売上 5,000

となりますよね。

そして、この売掛金を現金で受け取った場合の仕訳は:

借方 金額 貸方 金額
現金 5,000 売掛金 5,000

となります。

この仕訳を逆にしてみましょう。

先に現金を受け取った場合の仕訳は:

借方 金額 貸方 金額
現金 5,000 売掛金 5,000

その後、商品を提供し、売り上げが上がった時の仕訳は:

借方 金額 貸方 金額
売掛金 5,000 売上 5,000

となります。

この仕訳の売掛金の部分を前受金に置き換えることができます。(売掛金を前受金に置き換えると前受金の発生から売上計上までの流れになります。)

この仕訳をみると現金を受け取った際の売掛金の残高はマイナスになるのがわかります。

貸方(右側)に残高がある状態です。

つまり、「前受金は売掛金のマイナスの勘定というイメージを持つ」と負債だということがわかるという考え方です。

 

「前受金が負債なのはなぜか理由を解説!覚えるしかないと思っている方へ」のまとめ

前払金がなぜ負債なのか理由を解説しました

今回は前受金がなぜ負債なのかわからないという方向けに理由を解説しました。

簿記の用語は無理矢理覚えても、いざという時にわからなくなってしまうことが多々あります。

疑問にたいして納得することが大切ですよね。

今回お伝えした中で、一つでも納得できるものがあれば幸いです!

また、前受金の反対の意味である前払金も一緒に学んでいきましょう。

>>前払金の意味や使い方をわかりやすく解説!

>>前払金がなぜ資産なのかわからない方はこちら!