簿記

立替金を使う時と買掛金と相殺する場合の仕訳!仕入諸掛が相手負担の場合

今回は簿記の仕入諸掛(しいれしょがかり)のお話です。

特に仕入れにかかった費用を相手が負担する場合の処理について解説をします。

他人負担の仕入諸掛りは立替金を使って仕訳をする場合と買掛金相殺する方法があるんです。

実際に仕訳例を交えてお話していきます!




仕入諸掛が相手負担の場合:立替金を使うか買掛金から相殺する

商品を仕入れた時にかかる諸費用。

運賃や購入手数料など色んなものがあります。

そういった仕入諸掛が相手負担だった場合の仕訳は、立替金科目を使っていったん立て替えるか、仕入れの際に発生した買掛金と相手負担の諸費用を相殺するやり方があります。

それでは実際に問題例を見てみましょう。

問題例)愛知商店は岐阜社から商品を800,000円分仕入れました。

代金は掛けとして、月末に支払うことに。

また、商品を発送する際の発送運賃2,000円は岐阜社が負担することになっています。

ただし、商品が届いた際に愛知商店は岐阜社の代わりに運送会社に現金で立て替え払いをしました。

今回はこの問題を例に2つのパターンの仕訳を見ていきます。

立替金を使った仕訳

まずはじめに立替金を使って処理するやり方です。

愛知商店が商品を仕入れ、発送にかかった運賃は岐阜社が負担します。

商品が届いた際、愛知商店は運賃をいったん立て替えた形で運送会社に支払っています。

それでは仕訳をしていきましょう。

まず、商品を800,000円分仕入れた分の仕訳をします。

借方 金額 貸方 金額
仕入 800,000 買掛金 800,000

仕入れが発生しましたので費用科目である仕入勘定を借方(左側)に記入します。

そして仕入れた代金は掛けとして、月末に支払うとありますので貸方(右側)は負債科目の買掛金を使って記載していきます。

借方 金額 貸方 金額
仕入 800,000 買掛金 800,000
立替金 2,000 現金 2,000

そして立て替えた代金は立替金科目を使います。

立替金は立て替えた代金を後日受け取ることができるので資産のグループになります。

ですので、借方(左側)に記入します。

そして、立て替えた際に現金で支払っているので貸方(右側)は現金になります。

以上で商品を仕入れた際に相手負担の運賃を立て替えた時の仕訳は終了です。

 

月末になり、商品代金を普通預金から振り込んだ際には

借方 金額 貸方 金額
買掛金 800,000 普通預金 800,000

とし、買掛金をなくします。

そして、立て替えた運賃が当座預金に振り込まれた際には

借方 金額 貸方 金額
当座預金 2,000 立替金 2,000

このように処理をします。




買掛金の相殺を使った仕訳

今度は相手負担の運賃を掛けで仕入れた際の買掛金と相殺するやり方です。

先ほどご紹介した立替金を使ったやり方だと、買掛金を支払いつつ、相手にも立て替えた運賃を請求します。

これって2つの処理をしなければいけないのでちょっと手間ですよね。

そういった時に買掛金と相殺をするやり方で処理をすると手間が省けます。

それでは先ほどと同じ問題例を使って仕訳をしていきます。

まず借方には費用科目である仕入を記入します。

借方 金額 貸方 金額
仕入 800,000    

問題は貸方です。

今回は立て替えた現金を買掛金と相殺します。

ですので、現金はそのまま貸方に記入して、買掛金は仕入れた金額から立て替えた金額を差し引いた額を記入します。

今回の場合は800,000円(仕入れ)-2,000円(運賃)=798,000円(買掛金)になります。

借方 金額 貸方 金額
仕入 800,000 買掛金 798,000
    現金 2,000

ようするに「あなたが負担するべき運賃は支払っておいたので、その分を差し引いてお支払いしますね」という形ですよね。

月末に仕入れ代金を普通預金から振り込んだ際は

借方 金額 貸方 金額
買掛金 798,000 普通預金 798,000

と仕訳をします。

先ほどの立替金で処理をした際には、買掛金の支払いと立替金の回収の2つの工程で処理をしなければいけませんでしたが、今回は1回の処理で済みました。

取引先が買掛金からの相殺を了承してくれればこちらの方が簡略化できますね。

 

「立替金を使う時と買掛金と相殺する場合の仕訳例!仕入諸掛が相手負担の場合」のまとめ

商品を仕入れた際の仕入諸掛を取引先が負担し、かついったんその費用を立て替えた場合に処理する方法を2つご紹介しました。

1つは立替金を使って処理をして、後から立て替えた代金を回収します。

2つ目は立て替えた代金を買掛金と相殺して、仕入れ代金を支払う方法です。

どちらの方法でも可能ですが、買掛金から相殺するやり方の方が工程を簡略化できて便利ですよね。

ただ、その場合は取引先の了解を得ることが必要になります。

簿記の試験で出題される場合は、問題文をよく読んでどちらで処理をするか見極めましょう!