今回は有形固定資産についてのお話をします。
会社が所有する資産の中にはいくつかの分類があります。
その中でも有形固定資産は固定資産を構成する項目の一つです。
それでは有形固定資産とはいったい何なのか簿記初心者にわかりやすく解説します。
Contents
有形固定資産とは何?わかりやすく解説
では有形固定資産についてお話をします。
まず読み方は「ゆうけいこていしさん」と読みます。
英語では「Property, plant and equipment」。
Propertyは所有物・財産という意味でplantは建物・施設、equipmentは設備・備品などの意味があります。
では詳しい内容を見ていきましょう。
有形固定資産の意味をわかりやすく
では有形固定資産の定義です。
有形固定資産は、会社が長期にわたって使用する目的で所有する資産のことを言います。
長期というのは通常1年以上です。
これだけではちょっとまだわからないですよね。
さらに深堀していきましょう。
有形固定資産をさらに深堀りすると
この表をご覧ください。

まず、資産の中に流動資産と固定資産があります。
固定資産は1年以上所有する資産になります。
逆に流動資産は1年以内に現金化されるものを言います。
現金や預金、売掛金は流動資産になりますよね。
また、固定資産は商品などの販売目的で所有しているものではないと言うことと、長期的に営業用に使い続けるという意味でも流動資産と異なります。
そして、固定資産の中でも目に見える形のあるものが有形固定資産になります。
有形固定資産の例
有形固定資産には備品・車両運搬具・建物・土地があります。
・備品…パソコンや机、いす、など
・車両運搬具…営業車やトラックなど
・建物…店舗、ビル、倉庫、事務所など
・土地…店舗、ビル、倉庫、事務所などに使う敷地
簿記初級や3級を目指す方はこの4種類だけ理解しておけば大丈夫です。
また、分かりづらいのが消耗品と備品の違いですよね。
これは購入した総額が200,000円以上なら備品(固定資産)として計上します。
有形固定資産を取得した際の処理
では有形固定資産を取得した際にどのような処理をすればいいのか見ていきましょう。
ここではコピー機を購入した際の処理をしていきます。
購入価格は500,000円で月末に支払うことになっています。
また、運送費10,000円は現金で支払いました。
まず、500,000円のコピー機を備品として計上します。
備品は資産(固定資産)になりますので、借方(左側)に記入します。
発送費など、購入に付随する費用も含めますので、合計は510,000円(500,000円+10,000円)になります。
借方 | 金額 | 貸方 | 金額 |
備品 | 510,000 |
次に貸方(右側)です。
月末に支払う500,000円は未払金、運送費10,000円は現金で計上します。
借方 | 金額 | 貸方 | 金額 |
備品 | 510,000 | 未払金 | 500,000 |
現金 | 10,000 |
以上で備品(コピー機)を取得した際の仕訳が完了しました!
「有形固定資産とは何かをわかりやすく解説!簿記初心者は必見!」のまとめ

今回は簿記初心者向けに有形固定資産とは何なのかをわかりやすく解説しました。
有形固定資産は、会社や企業が1年以上にわたり所有する資産で備品・車両運搬具・建物・土地など実態のあるものを言います。
有形固定資産は取得した時以外にも決算時や売却時にも処理をしなくてはいけません。
その際には減価償却について学習することになりますが、今回の記事で基本をしっかり理解するようにしましょう。